概要
生まれた瞬間に残酷な神託を下された王女アリア。
呪われた存在として幽閉され、母の愛だけを頼りに生きてきた彼女の前に現れたのは、黄金の髪を持つ騎士見習いの少年レオン。
「アリア様は、夜空みたいですね」
その一言が、閉ざされた彼女の心に初めての光を灯す。
しかし、運命は容赦なく彼女を絶望へと突き落とす。
陰謀による三度の死の危機。母を奪われ、名前を奪われ、居場所さえも焼き尽くされ、アリアは文字通り「灰」となってしまいます。
それから数年。
かつての美しさを失い、灰色の髪と火傷を負った少女「ミネア」として生きる彼女は、運命の悪戯か、騎士へと成長したレオンと再会します。
しかし、彼の隣には「アリア」を名乗る偽物の女王の姿がありました。
偽りの平和が国を飲
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- ★★★ Excellent!!!失くした名の先に、灯る願い。
『灰のアリア』は、「国を滅ぼす者」と告げられた王女アリアさんを中心に進んでいく、異世界ダークファンタジーやね。
王宮、神託、騎士、偽りの平和、陰謀の影。大きな運命が動く舞台の中で、閉ざされた場所にいる少女が、誰かの言葉に初めて光を見つけていく。ウチはそこに、この作品の静かな読み味があると感じたんよ。
華やかな王女の物語というより、名前や姿や居場所の意味を問いながら、灰の向こうに残るぬくもりを探していく物語やと思う。重い宿命を背負った人物たちの歩みを、痛みだけやなく、やさしい余韻とともに見つめられる作品やで。
【樋口先生の推薦文】
『灰のアリア』を読んで、わたしがまず心を留めたのは、ひ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!神託に焼かれ、すべてを失った王女の静かな再生譚
『灰のアリア』は、「神託」という絶対的な言葉によって人生を焼かれた王女の物語です。
本作が強く印象に残るのは、明確な悪役が存在しないまま、悲劇が積み重なっていく構造にあります。
アリアは「国を滅ぼす者」という神託を受け、守られるために隔離され、愛情の中で育てられます。
その語り口は終始穏やかで素直であり、読者は自然と彼女の視点に寄り添うことになります。
しかしその無垢さゆえに、政治や疫病、善意や責任といった大人の事情を理解できないまま、取り返しのつかない選択がなされていきます。
とりわけ印象的なのは、アリアの「ぜひ助けてあげてください」という一言が、女王としての言質となり、村が焼かれ、多…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これは舞台演劇を彷彿とさせる物語
小説と言うには情景の描写は少なく、テンポよくシーンは進んでゆく
しかしソレは描写不足ではないと言えると思います
「戯曲」という登場人物の会話と最低限のシーン描写のみで物語が進行する文学があるが、それに近しいものを感じた
舞台演劇にも通じる所がある
物語がシンプルであるが故に情景のイメージがしやすく
それ故にキャラクターの心情が如何なる物か、想像力を掻き立てる
この作品は「騎士と姫の物語」をそのように描いていると印象を受けました
登場人物が全て個性を持ち生き生きとしている、挫折と成長を経て自分の道を定めていく様子は、とても気持ちがいい
しかして終わりは如何なる物か
楽しみです