この作者の作品には、共通項がある。それが不穏である。それもただの不穏ではない。作品を読んでいる所の隅のほう、若しくは光の届かない暗がりで不穏が、息を潜めて佇んでいる。そしてこちらをじっと見つめている。私は読んでいる時、そちらに目をやる事が出来なかった。いやはや、恐ろしい方である。
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