歌姫は宇宙少女の夢を見るか

「宇宙少女(1)」まで読みました。SFです。SFは、設定の把握まで時間がかかったり、読みにくいことが少なくないのですが、この物語は読み始めてすぐに理解できました。

そして、一文一文が短めで、切れ味が抜群です。その文章が醸し出すリズムが主人公ルックの性格にもよく合っていて、乾いた詩情を感じさせてくれました。ちょっとハードボイルド的です。

そしてそこにエルデという少女が、上手く「違和感」を演出しており、絶妙なアクセントになっています。だからという訳でもないのですが、あっさり人が死んだりするのに、そこまで深刻になりません。この、ルックとエルデの組み合わせは実に良いですね。

展開のテンポも良く、SFを読み慣れていない人でも軽快に読めると思いますよ。