喪失の先で、人はどこへ辿り着くのか

本作は、最愛の人を失った主人公が、神の導きによって天上界へ渡るところから始まります。喪失と後悔を抱えたまま進む物語は、序盤から静かな重みがあります。

現代日本の霊園の空気感から、異世界への移行がとても印象的で、「生」と「死」の境界を歩いている感覚が丁寧に描かれていると感じました。

深い傷を負った大人の主人公と、異界で出会う少女との旅路の中で、心の揺らぎや問いを大切に積み重ねていくタイプのハイファンタジーです。
しっとりとした読後感を求める方に、おすすめしたい一作です。

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