美しい丸のような……

女子のコミュニティに馴染めない主人公(作家先生御本人?)は、
野球教室の代わりに、水泳教室と、絵画工作教室に通うことになりました。


そこで、無口な少女、水島さんと出会います。
出会うと言っても、片方は女子のコミュニティに馴染めないのと、片方は極端に無口だったために、文字通り『であった』だけにございました。

ただお互い、黙々とそのアトリエにて、モノづくりに励んでおりました。



具体的にお互いの距離が縮まったのは、ある事件からでした。


後から入ってきたやんちゃな男の子と、水島さんとトラブルになったらしいのです。
そこで水島さんに怪我をさせてしまいかけ……

作品を守りたい。その想いにシンパシーを感じたからとのことで、ペンケースを持ち、
何かあったら男の子に投げつけてやろうと、思ったのだそうです。


そこから、この二人の友情の輪が出来上がるのでした。










私が感じたのは……

多分、私もこのアトリエに入っていたら……排除されていた側の人間かもしれないとなぜか思ったのです。

人様の作品で自分語りするなんて野暮は致しません。ただ、
私はその輪には、加われないのだろうな。と。


でもそれでいいのだと、思いました。

通じ合える人間がいれば、通じ合えない人間がいるのは当たり前のことで、
そこで交わったりぶつかったりしながら続くのが人生なのでしょう。
これも、そのような物語なのだと感じました。




ご一読を。
























その他のおすすめレビュー

SB亭moyaさんの他のおすすめレビュー957