その忠義に花は添えられず……。

読了したので書きます。

今回は戦上手な亡国の英雄であるのに広くは知られていない張須陀の話です。恥ずかしながら、私めは読むまでは詳しく知りませんでした。

悲劇の英雄は、歴史を紐解けば多く存在します。個人的には国士無双韓信(自業自得なところあり)、明末の名将袁崇煥(讒言で死亡)、最後のローマ人スティリコ(左に同じ)が印象に強いです。

しかし、彼らにとって「報われる」ということは大事であったのか。少なくとも、大半は「否」と答えて「士として当然のことをしている」と答えるのではないかと思います。勿論、私は彼ら自身ではないので推察することしかできませんが。

誰も助けてくれない、もう満足に戦えるだけの力も残っていない……。

そんな状況の中でも、彼らは諦めなかった。張須陀を信じた。

最後の最後まで、筋を通して前へ進んだ漢の背をご覧ください。

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