観測逸脱群

不可解な事故報道、いるはずのないアナグマ、超空洞からの信号、そして写真にも動画にも映らない“誰か”。
こうした断片が連なる記録に、ドキュメンタリーを読んでいるような臨場感がありました。

この記録集は『魔法少女ジュディシャル＊エリサ』の前日譚にあたる短編集とのことで、これから始まる物語への期待と緊張が高まりました。

というわけで、遅ればせながらこれから本編を追いかけようと思います！

魔法少女ジュディシャル＊エリサの前日譚にあたるこの一作。
本編の方楽しく読ませていただいていますが、その短編も非常に興味深く、面白く読ませていただきました。
断片の情報だけを数珠繋ぎのように並べながら、あくまで起きたことだけを書き出していく構成。
何かが始まる、これからとてつもない出来事が起こるという予感が、強く胸に迫ってきます。
本編をご存じない方にも、この短編からその世界観に触れてみるのは、きっといい入り口になるのではないでしょうか。

本編はこれからということですのでプロローグだけのレビューです。

まず、この表現の仕方、Web小説の利点を最大に活かしていると思いました。
縦書きの紙の小説でこの手法をとり得るかというと、6話のうち1-2話だと思います（初っ端から紙なら、ですが）

そして謎と伏線が少しずつ浮かび上がっていく展開も見事です。
一つ一つは短いスクラップ記事のような構成ながら、徐々に盛り上がっていき、いよいよ本編だぞ、というところまでしっかり練られているのも好感です。

本編がどのような表現、展開になるのか期待大です！

こんにちは。ＧＹAＫです。

計らずも、ほぼ同時期にハードＳＦとファンタジーを融合させるような作品に着手する事になりましたね。　

前日譚で世界観を提示しておくという手法は、今からでもマネしたいくらいです。

これからの本編に期待しています。

本作は後々に更新される本編の序章だそうで、現在のところはこれら単独で公開されているに過ぎません。

ですが自分はこのような序章の語られ方がとても好きで、本編のこれからの展開の想像をつかせないような、それでいてワクワクさせてくれる序章というものに憧れがあります。
その点で言うならこの短編連作は素晴らしい。

それこそまだ断片的なことしか、それも新聞記事のような文体で書かれているに過ぎませんが、だからこそ本編がどうなるかまだ分かりません。
想像の余地が広がりますし、またそれぞれの記事が全く繋がりを感じさせない雑多な記事なのも評価点です。
ただ個人的に、ここから本編に繋がるわけではなく別作品扱いと…続きを読む