概要
名前を与えようと思う。
長い坂の上に住むから「坂上家」
池の近くに住むのは「池田家」
裏に山を持つのは「山浦家」
人を形成するのは、
DNAによるところが大きいのか、
環境によるところが大きいのか、
この3家庭の300年を追い、その答えを求めたいと思う。
はい/はい
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!三百年の孤独
人間を作り上げる要素とは一体何か? この疑問の答えに向かって走るため、ある市に暮らす三人の家族と彼らの発展、そして行く末を見ていくシミュレーション的物語。
個人的には、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』に近い作品と思う。ただ、この作品の登場人物名は日本人であり、内容も結構読みやすい。作中の一家はそれぞれ市内の異なる特徴を持つ場所に家を持ち、互いに干渉したり対立したりしながら、やがて「芸術」に辿り着く。
この「芸術」が人間を作り上げる要素とどのように関係していくのか? この三人の家族と彼らが暮らす市はどうなっていくのか? こうした要素を紐解いていく作品。
個人的には、各世代に様々な前…続きを読む - ★★★ Excellent!!!結局それなんだよねぇ。
3つの家族の300年にも及ぶ歴史を細かく観察し続けて、人間を作るのは果たして生まれながらにもつDNAなのか、それとも環境なのかを検証しようとする作品である。
坂の上にあり宗教活動が盛んな地域に住む坂上家、池のそばにあり大地主の池田家、山の裏にあり、買い物などが便利な山浦家。それぞれの家族の1世代目から10世代目までを追う。
世代が進むごとにかなり特殊な人物が現れて、どの家族もありきたりでない変化が生じる。ありえないだろうと思わなくもないが、そこは物語として読ませるためのテクニックであろう。
そもそも作者の答えは初めから決まっているわけだから、何でも良いのだ。小説として面白がって読むとい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!進化していく前衛と、表現していくことの哲学
尖っているというか、非常にチャレンジ精神に満ち満ちた作品です。
とある「三つの家族」の三百年の歴史を綴った物語。
「坂の上に住み、宗教が席巻している町で暮らす坂上家」
「長男が必ず怪我をする『大殺界』という宿命を負った池田家」
「表面的には良好な家庭環境を築いている、一見すると健全な山浦家」
この三つの家に住む人々を何世代にも渡って描いて行く本作。とにかく、この作品そのものが「尖りまくって」いるのが特徴です。
物語の文章は基本的に、「設定資料」のような形でそれぞれの家族の性格や生い立ち、その後に活動した内容、などが記述(保存)されていく。
なぜ、そのような形式での記述…続きを読む