概要
僕と彼女は何もかもが違う
何もかもが嫌になった少年に、少女が声をかけた。
「どうしたの?こんな所に隠れて」
文武両道で器用万能。誰よりも優しく、誰よりも生きるのが上手い星野優華。
才能もなければ努力もできず、生きるのに精一杯な香住透。
僕よりも何もかもが秀でた彼女が羨ましくて、憎くて、それと同じくらいに彼女のことが──
「どうしたの?こんな所に隠れて」
文武両道で器用万能。誰よりも優しく、誰よりも生きるのが上手い星野優華。
才能もなければ努力もできず、生きるのに精一杯な香住透。
僕よりも何もかもが秀でた彼女が羨ましくて、憎くて、それと同じくらいに彼女のことが──
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!君という星に僕は手を伸ばしていた
『星の下、憧れの背中を追って』は、劣等感と恋を同時に描いた青春小説です。
星野優華は、学業も運動も成績優秀。
加えて周囲を明るくさせるキャラクターの持ち主。
そんな幼な馴染みである彼女の眩しさに香住透は憧れます。
そして、彼女に比べて自分は何もない人間だと思い込んでしまうのです。
その羨望はやがて嫉妬へ、ついには自己嫌悪へと姿を変え、透の心を深く蝕んでいきました。
本作の特徴は、主人公の行動ではなく、心の動きに焦点を当てていることです。
物語を動かすのは出来事ではなく、感情の機微とその揺らぎ。
透の内面が少しずつ変化していく過程そのものが、ストーリーになっています。
この…続きを読む - ★★★ Excellent!!!瑞々しくてリアル
文武両道で生きるのが上手い星野優華。対して才能もなく性格も暗い香住透。
幼い頃に優華に助けてもらったことのある透は、成長するにつれ、開いていく彼女との距離や、彼女に憧れ、妬む気持ちに苦しむようになります。同時に、彼女になって、彼女の努力や感情のすべてを知りたいと強烈に感じる透。
人は公平には生まれないという悟り、持てる者への羨望、自分への諦め。相反する気持ちに引き裂かれる透の心情が、間近なものとして、はっとするほど鮮明な言葉で語られます。その鮮明さによって、読む者に浮き沈みの多かった若い日々をリアルに思い起こさせます。
瑞々しい文体というのはこういう文を言うのだと、この作品を読んで初めて…続きを読む