あとがき
この物語を最後まで見届けてくださり、心から感謝申し上げます。
これまで、私は純文学の舞台で言葉を磨いてきました。今回、『春霞のランドセル』という一つの核となる物語を据え、まるで同じ風景を四つの違う季節の窓から覗くように、純文学、詩、ライトノベル、朗読台本の四種の筆致で紡ぎ直しました。
同じ母娘、同じ深紅のランドセル、同じ春の風。
静謐さ、余韻、温もり、息づかい――それぞれの形式で、物語は少しずつ違う色と温度を帯びてゆきます。その変化を、掌の上で花びらが裏返るように感じていただけたなら、作者としてこれ以上の喜びはありません。
やまももの香り、かすみちゃんの笑顔、メイの小さな背中が、あなたの心のどこかに、ほんのりとした灯りを残せていたら、私は十分に報われます。
最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました。
『さよならの先』は春霞のランドセルのなかに 神崎 小太郎 @yoshi1449
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