概要
「フォローありがとうございます。一つ質問してもいいですか?」
その言葉が、俺の72時間を狂わせた。
相手は、台湾在住を名乗る
“暗号通貨アナリスト・林静”。
どう見ても詐欺。
でも――返信した。
たぶん、少しだけ人恋しかったんだと思う。
詐欺師と笑い、詐欺師に癒され、詐欺師の無事を少しだけ願ってしまった俺の、ゆるくて切ない、72時間LINE戦記。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!こちらではミニーでした
「台湾 仮想通貨 アナリスト」で検索してここに辿り着き、読了させていただきました。
設定は違っていましたがほぼ小説の通りですね。
Xのアカウントは「かのん」、LINEは「ミニー」でした。
こちらのアカウトはプラモデルをアップしていて、DMが来た時にあちらを確認するとゴジラのソフビのポストがあったので最初は趣味が近いのかなと思ってLINEを許可しました。
こちらの仕事の合間の返信でキャッチボールに時間がかかったのでやりとりは1週間ほど。
鬱陶しいほど通知が来ていたので、取引を持ちかけられた時は正直「楽になった」と思いました。
小説と被るところがありますがこちらの設定を書いておきます。
-…続きを読む - ★★★ Excellent!!!相手の詐欺師はどこかから拉致されたかもしれない無実の人かと思うと……
日夜溢れるクソスパムアカウントによる詐欺。
馬鹿しか引っかからないし、つながりを持とうとした瞬間に即ブロックするのが定石なので、あえてその先の詐欺師と対話をするというリスキーな行為を行うというのは、あまりにも下策ではあります。
ただ、昨今の詐欺師は最初からそのような組織に所属している生粋の悪人というわけではなく、何の罪もない善良な一般人が中華系マフィアに拉致され、ミャンマーやカンボジアといった東南アジアの治安が悪い地域に監禁され、無理矢理詐欺行為に加担させられているという、非常に胸糞の悪い実態があったりするわけです。
そういった背景を鑑みると、画面の向こうにいる詐欺師に少し同情的になってしま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人恋しさと絶望の狭間で揺れる、笑えて切ない詐欺師との孤独72時間
DMから始まる72時間のロマンス詐欺師とのやり取りが、じわじわ心に入り込んでくる短編です。
相手は台湾在住を名乗る“暗号通貨アナリスト・林静”。
どう見ても怪しいのに、ほんの少しの寂しさや人恋しさで返信してしまう主人公の「分かってるのに返しちゃう」がやけにリアルで、胸にきます。
特にゾクッとしたのは、途中で起こる林静の“変化”。
空気が静かに変色していくみたいで、不気味なのにページをめくる手が止まりません。文章も全然飽きなくて、読みやすさとテンポの良さでスルスル読まされてしまいます。
ロマンス詐欺の怖さって、頭では警鐘を鳴らしていても「もしかして」の隙を突かれるところだと思うんですが、…続きを読む