概要
幽かな鬼火を閃かせ、闇から闇へと忍び来る。
足元の夜に呑まれるのは、己か友かはたまた子か。
人は地べたを噛んで身を潜め、悲鳴の合間に息を殺す。
──桑原桑原。
──今宵は誰が曳かれて逝くか。
──恐ろしいことよ。
──よおしよし、泣くんじゃないよ。
鬼が来るぞ。
鬼が来るぞ。
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- ★★★ Excellent!!!人を喰らう鬼を愛せますか
鬼、それは人を喰らう者。恐ろしき殺戮者。
しかし、ある時、青鬼蒼天は少女千草と出会う。
獲物のはずの少女の屈託の無さに戸惑い、彼は彼女を鬼の里に連れ帰ってしまう。
そこでお互いに惹かれていく二人。
人間である彼女を里に受け入れてもらうために、蒼天は絶食させられ、二人きりで閉じ込められて、飢えてもなお彼女を食べずにいられるかの刑に処せられる。
それでもお互いを想い続ける二人に周囲もまた変わり始めるのだった。
鬼は人を食べるもの。それは変わらない。
だが、鬼は悪で人は善か。そんな単純な話ではない。
蒼天と出会う前、千草を慰み者にしていた村の男たち。
彼らと千草を一途に愛する蒼天のどちらが悪だろ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!鬼に食われるはずだった少女と、青鬼が紡ぐ美しいラブストーリー。
未だかつて、こんなにも心の美しい鬼たちに出会ったことがあるでしょうか。
私は、ありません。
恋した相手へ真っ直ぐに想いを伝える姿。
相手を思いやる優しさ。
そして、鬼たちの深い仲間愛。
一人ひとりの繊細な心の描写が、容赦なく胸を射抜いてきます。
そして、作者様が描かれる欲望や恋情の表現が、本当に美しい……!
色気がありながらも決して下品ではなく、登場人物たちの想いがそのまま伝わってきて、何度も心臓を撃ち抜かれました。
鬼たちが胸の奥に秘めた想いは、あまりにも切なく、あまりにも愛おしい。
鬼でありながら、その心は人よりも誠実で、まっすぐで、美しい。
読むたびに胸が締めつけられ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!獲物のはずが過保護に溺愛!? 人を喰らう鬼と無垢な少女の純愛譚
人を喰らう青鬼の蒼天(そうてん)は、ある日、新たな獲物として人間の少女・千草(ちぐさ)と出会います。
しかし、鬼を前にしても不思議なほど怯えず、底抜けに純真な彼女のペースにすっかり狂わされた蒼天は、喰うどころか彼女の病床の母を救い、あろうことか鬼の隠れ里へと連れ帰ってしまいます。
周囲から蔑まれて生きてきた無垢な千草と、彼女を傷つけるあらゆるものから守り抜こうとする蒼天。
決して結ばれてはならない「捕食者と獲物」という絶対的な壁や、種族の掟に葛藤しながらも、二人が少しずつ心を通わせていく姿が描かれます。
本作の最大の魅力は、恐ろしいはずの鬼が、か弱き人間の少女にすっかり絆されてしまう「…続きを読む