奈良時代風の異世界ファンタジー。
主人公が主婦で、異世界転生後に少女に若返っても精神年齢通りにひたすら根気よく生きていくため、読んでいて安心感があります。
若い身体になったからはっちゃけて生きよう! とかはなく、大人の視点で周囲を見て、自分にできることを丁寧におこなう。
そこにチートはないけれど、だからこそ読んでいて疑問や不安定さがありません。
奈良時代に似た和風な環境が舞台ということもあり、キャラクターの安定感や誠実さが非常にマッチしています。
また、風俗(家や着物や食べ物)についても丁寧に記されているので、そこが読んでいて楽しいです。
料理を再現しようと思えば今すぐ試せそうなところも良い。
食べてみたくなりました。
非常に多くの参考文献をもとに書かれていることが読んでいてもわかり、地に足の着いた作品は本当に満たされるなぁとしみじみしました。
続きが大変に楽しみです。