概要
月が消えた夜、語られぬ真実が目を覚ます。
時は平安、都は未だ神と人とが隣り合う時代。
朝廷と陰陽師、歴史と幻想の狭間に生きる若者、篁(たかむら)を中心に、消えた月をめぐる、陰謀と霊的な謎が幕を開ける。
朝廷と陰陽師、歴史と幻想の狭間に生きる若者、篁(たかむら)を中心に、消えた月をめぐる、陰謀と霊的な謎が幕を開ける。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!月光が失われた京の夜を、物の怪を見るあの男が駆ける――。
月が消えた。欠けたのではなく、消えた。陸奥帰りの文章生・小野篁は、物の怪を見ることができる能力と、蝦夷とわたり合った経験のある豪胆さゆえか、奇怪な事件に巻き込まれていくことになる。
剛直(すぎてちょっと笑えるところも)な篁の言動と、何かが潜んでいそうなぽっかりと暗い闇夜の描写が、読みやすい文章の中で強烈な印象。なぜ月が消えたのか、元に戻すことができるのか、スリリングな事件の推移は、この文字数の中できっちりと描きこまれて、物語の密度も高い。小野篁といえばの有名エピソードもさりげなく織り込まれ、知っている人はニヤリの箇所も。
平安初期、かの藤原道長の登場する時代まではまだ遠いとはいえ、予備…続きを読む