君にとっての青、白、赤とは?

物語と割り切って主人公の受難として読むのもありですが、私はこれが人間の生きる意味への問いかけの姿と読んでもいいと思いました。

途方もない世界にただ一人。
生きるために食らってきたもの。
自ら自分を殺すこと。
弔うとは何か。
出会いという光。
自分とは何か。
幸福とは何か。
生きるとは何か。
罪と罰とは何か。
私は何者なのか……

そういうあがきや、掴みかけてはまたすり抜けていくもどかしさを経験した人には共感できることが多いのではないでしょうか。
また、世界の外側に他者がいて、しかも生殺与奪を握られているこの状況。その緊張感が、逆に読み手に対し他人事でないと思わせるものがありました。

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