概要
異形が行き交う町で、人間が壊し、人間が壊れる。
第一話:中学三年生の河羅は、春夏秋冬に合わせて名付けられている家族の名前と、自分の名前だけパターンが違うことについて両親に聞いた。そこから思いもよらない家族会議が始まった。
第二話以降、基本はオムニバス形式で、一話の河羅、智秋、冬香が共通で登場します。
第二話以降、基本はオムニバス形式で、一話の河羅、智秋、冬香が共通で登場します。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!作者の本領発揮!千織ファンは読むべし。ファンじゃなくても読むべし。
重くるしい雰囲気の前半分。
重いテーマの現代ドラマが得意な作者の本領発揮、このまま家族のドロドロホラーに発展するのか、と構えて読み進めると……。
これも!これでこそ!千織イズム!
正直に言うなら一瞬、目が点になりました。他の方が書いてたらここで読むのやめるかもしれない。
それなのに読ませちゃうからすごいんだぁ!
そして面白いんだもん。やられました。
読んだ方によってテーマが変わる心理的要素があるらしいのですが……(某SNSより)
私は最後に爽やかなジュブナイル風味の様なものを感じました。恩田陸のロミオとロミオよ永遠にを読み終えた時に感じた風のようなもの。
完結済となっていますが続きが…続きを読む - ★★★ Excellent!!!手に入れたようですね
今まで読んだ千織さんの物語の中で一番俯瞰されて書かれていました。テーマと距離を開けて今回は間に笑っちゃうくらいの驚きを置くことでより強烈な印象を作っています。
千織さんはずっと曖昧な造形の人間を書こうとしてるのだと感じています。社会の中で20%くらい透明な人間を書こうとしてるんだと。それは千織さん自身の奥底にあるもので千織さんの物語の魅力です。
しかしテーマと作者は恋人みたいなものでずっとベタベタしていても、距離を開けすぎてもダメになります。適切な距離感が大事です。千織さんはずっと夢中でベタベタするタイプだと思うのですが(創作においてです)今回は俯瞰してテーマがどうすれば生きるのか、最良…続きを読む