どの話もいいんですが、あの仏壇運ぶ話が印象に残りました。プロローグっぽくもあり、エピローグっぽくもある……。怖い話、というのは、やはり日常にスイッチが入り、反転した瞬間のズレやブレの違和感、なんだなというショートショート。夏にふさわしい、怖い話、です。
実際こんな目に遭ったら怖いなと思いつつ、読み進めてしまいます。私自身、霊感ゼロなので、怖い体験は皆無です。故に怖い話は大好きなのですが、実際こんな目に遭ったら怖すぎる……!夏の夜にぜひ!
怪談の収集にはタクシーの運転手に話をきくといい、という話を聞く。そこでタクシー運転手をしていた父親に何かないかと聞いてみた。「ない」…………。実話怪談とは書くのもそうだが、集めるのにも一種の才能が必要であると思っている。集まる人の周りにはそういう体験を聞かせてくれる人が何故か集まるし、私のように周りに全くそういうことに縁のない人間しか集まらない人間もいる。ただただ、羨ましいw