どの話も、ものすごく怖い話というわけではない、はっきりとおばけが出てくる話というわけでもない。淡々と語られる話ですが、でも、どれも、少しだけ不思議で、うっすらと、怖い。こういうホラー、いいですね。
医師/最近は、医療AIの研究をしています。
ささやかで密やかな、とあるサロン。そこで語られる怪異は・・・。緻密に織り上げられた文章から浮かび上がる心象の光景。それは少しずつ現実を変容させていく。
すっかり定評ある著者のホラー作品。日常の不可解さ、ほんの少しの歯車の噛み合わせの悪さのような不気味さが、作品全体を通底しています。怪異の因果が想像されるお話もあれば、謎の深まりのまま途切れてし…続きを読む
佐藤宇佳子さまがついに殻を破った。既出作品と一線を画す世界を見せた。この物語を読むと、区別や分類が便宜上のものであることを再認識する。私たちは「なくす」ことを過剰に恐れてはいないか。丁寧に作品世…続きを読む
こちらの作品は、7人の語り手が、それぞれ自分におこった不思議で恐ろしい体験を語っていく短編連作です。怪談実話にありがちな「なぜそんなことが起こったのか」がすっぽり抜けていて、だからこそ恐れをいだ…続きを読む
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