概要
お前の心に、俺はいない
白薔薇の街に暮らすアルバートとオリバーは、戦争で体の一部を失っていたが、平和な暮らしを享受していた。その中でアルバートに劣情を抱き続けるオリバー。対してアルバートはケイティという亡くなった恋人がいた。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!戦争で傷ついた二人は、やがて静かに寄り添う。。
燈栄二さんの、ソフトBLの短編です。
わたくし、燈さん、ずっと男性だと思っていましたが(サッカーのお話書いているし)、女性と分かって、この作風に納得致しました。
この、登場人物の心のひだを、細かく拾って描写を重ねていくのは、しかも、激しい言辞や体の動きなしに、何気ない日々の生活と情景から読者に伝えてくるのは、細やかな女性ならではだなあ、と思ってしまいました。この静かな心情の流れが、燈さんの、独特の持ち味です。
ストーリーは、戦争で両足を失ったアルバート、左目を失ったオリバー、そしてアルバートの元恋人ケイティ。この三人は、学生時代、アルバートがサッカーのスター選手いだったころから一緒…続きを読む - ★★★ Excellent!!!日々を送る。悲しみや苦しみを埋めていくように。
二人は同じ家に住む。戦争でアルバートは下肢の機能を、オリバーは右眼を失った。
失ったものはそれだけではない。
アルバートの恋人であり、オリバーの友人であるケイティは爆撃により亡くなっていた。
互いを気遣いながら送る暮し。
喪失を抱えたまま過ごす変わらない日々。
ただオリバーは心に一つの思いを隠している。
アルバートへの、伝えられない思慕だ。
ふとした時に、アルバートの見せた涙でオリバーは気づいてしまう。
アルバートの心には、いまもケイティいることを。
その場所に自分が入り込むことは、ないという事実を。
胸の奥に新たな喪失と沈鬱を押し込みながら、いつも通りに過ごそうとするオリバーにアル…続きを読む