聖女選定の儀のために集められた五人の候補たち。そのうち四人が殺され、最後の一人となったファウスティナも無念の死を遂げます。
しかし、彼女は時間を遡って蘇ることに。いわゆる死に戻りをしていました。
これはファウスティナが逆境に抗いつつ、聖女候補たちを殺した犯人をつきとめるべく奮闘する物語です。
回数制限のある死に戻りを繰り返すなかで、どうにか聖女候補たちを助けようと奔走する彼女の頑張りには胸を打たれます。
同時に、少しずつ犯人への手掛かりをつかんでいく展開は、手に汗を握ること間違いなし!
いよいよ後がなくなってからは、屍公爵という恐ろしい二つ名を持つフィデンツィオに弟子入りし、検死のすべを学ぶことになります。彼はファウスティナにとってのヒーローで、困っている彼女をかっこよく助けてくれる姿が胸アツです。
謎と手掛かりとが緻密な計算の元に配置されているので、ミステリーとしての読みごたえも抜群!
しかも、そこには魔法というファンタジー要素が巧みに組み込まれています。
人間ドラマ、謎解き、ファンタジー、それらを一度に味わえる贅沢な作品です!
本作は富士見ノベル大賞受賞作で、ここでは書籍一巻の9万文字以上を試し読みできます。さらに書き下ろしエピソードまで読める贅沢仕様。これはもう読むしかないですね!!
架空世界のミステリーであり、レベルの高い構成と筆力に裏打ちされたエンターテイメント作品でもあります。こういう作品が受賞するのは本当に納得です。
聖女候補が次々と殺される展開、ファウスティナは濡れ衣を着せられて死んだはずが、ー年前に戻ります。リゼロのように繰り返される周回の中でファウスティナは運命を変えようと奔走します。検屍術に長けている王子の協力を得てファウスティナは後がない周回で悲劇エンドを回避することができるのか!?
何度死んでも、へこたれないファイスティナの健気な努力に共感しかありません。「がんばって!」と応援したくなります!!
書籍化されるライトノベルはごまんとありますが、干野先生の作品は別格です。中身は決してライトではなく、読み応え十分です。特に若い人にはぜひ読んで参考にして欲しいです。