概要
20世紀の末、私が体験した奇妙で奇怪なバッティングセンターのお話です
1990年代、或る片田舎の幹線道路沿いに奇妙なバッティンセンターがあった。
一番奥の打席に「勝負するなら自己責任!」と書かれた看板が掛かっており、ピッチングマシーンも異様な装飾で、一部の常連しか利用しないと言うのだ。
好奇心みなぎる学生時代のアホな「私」は、ビーンボール寸前の荒れ球でケチョンケチョンに翻弄されるが……
直後に挑んだ曰く有り気の熱血サラリーマンは大健闘。
店内のギャラリーを巻き込み、昭和スポコンアニメさながらの名勝負が展開していく。
一番奥の打席に「勝負するなら自己責任!」と書かれた看板が掛かっており、ピッチングマシーンも異様な装飾で、一部の常連しか利用しないと言うのだ。
好奇心みなぎる学生時代のアホな「私」は、ビーンボール寸前の荒れ球でケチョンケチョンに翻弄されるが……
直後に挑んだ曰く有り気の熱血サラリーマンは大健闘。
店内のギャラリーを巻き込み、昭和スポコンアニメさながらの名勝負が展開していく。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!誰の胸にも忘れられない情景がある。それは1993年、千葉県での出来事。
『バッティングセンター』という単語から想起させられるもの、それは人それぞれ違うのかも知れない。
都会のスポーツ施設のど真ん中であれば賑やかであろうし、田舎の国道沿いであれば地元のおじさんや子どもがちらほらと通う程度の静かな場所であろう。
本エッセイで描かれているのは、間違いなく後者だ。
しかし、訪れる者だけでなく、本作を読む読者をも惹き付ける魅力がそこにはあって――。
自分が体感しているわけではないのに、この文章の背後からは懐かしさがひしひしと近寄ってくる。
目を閉じれば、そこには年季の入ったバッティングマシーンが浮かぶような、そんな魅力のある作品、おすすめです。