一枚の絵は、人を守れるのか? 静かな問いが胸に残る物語

焼かれ失われたはずのプリマチェンコの絵。
その一点だけ残った作品を巡って、戦争と復讐が静かに交差していく物語で、迫力があります。

作中に登場する人々は、誰もが傷つき、誰もが怒りや喪失を抱えています。
そして、その中心に置かれた一枚の絵は、
「美術は戦争を止められるのか?」
という問いを、静かに投げかけているように感じます。

ナタリアの行動は復讐であり、同時に絵に託した祈り、でもありました。
最後に孤児院へ差し出された絵はがきの場面がとても印象的で、
彼女の痛みと願いが、胸に染み込んできます。

余韻の残る、テーマ性のある1作で、おすすめです。

その他のおすすめレビュー

ひつじ・メイ🐕️さんの他のおすすめレビュー131