一文一文の切れ味に痺れました。この乾いた空気感が堪りません!

夢をみていた頃の話」から始まる独白に、一気に心を掴まれました。 朱殷に染まった顔を持つ楠音と、機械的なまでに端正な咲耶。この二人が並び立つ車内の、硝煙の匂いがしてきそうなヒリついた空気感の描写が見事です。 「油槽船の守り神」と呼ばれながらも「神様なんかじゃない」と吐き捨てる楠音の葛藤に、物語の深い奥行きを感じます。衝撃的なラストからの展開を、息を呑んで待っています。