概要
そのまなざしの主は――
時に、治承四年八月(一一八〇年九月)。
源頼朝《みなもとのよりとも》、挙兵。まず伊豆《いず》(静岡県東部)の目代《もくだい》・山木兼隆《やまきかねたか》を討ち、その後、相模《さがみ》(神奈川県)石橋山に籠《こ》もった。
寡兵《かへい》の頼朝は石橋山にて敗《やぶ》れ、房総へと遁《のが》れたが、そこで勢力を盛り返し、やがては坂東《ばんどう》を制するのだが、このお話は――山木兼隆を討つ少し前から始まる。
【ご注意】
作中人物の呼び名は、わかりやすさを重視しています。
たとえば、源頼朝は「右兵衛権佐《うひょうえごんのすけ》」という官位から「佐殿《すけどの》」と呼ばれていましたが、「頼朝どの」にしました。
北条政子も、本人は政子と名乗っていないみたいですが、名がないと書けませんので「政子」としました。
源頼朝《みなもとのよりとも》、挙兵。まず伊豆《いず》(静岡県東部)の目代《もくだい》・山木兼隆《やまきかねたか》を討ち、その後、相模《さがみ》(神奈川県)石橋山に籠《こ》もった。
寡兵《かへい》の頼朝は石橋山にて敗《やぶ》れ、房総へと遁《のが》れたが、そこで勢力を盛り返し、やがては坂東《ばんどう》を制するのだが、このお話は――山木兼隆を討つ少し前から始まる。
【ご注意】
作中人物の呼び名は、わかりやすさを重視しています。
たとえば、源頼朝は「右兵衛権佐《うひょうえごんのすけ》」という官位から「佐殿《すけどの》」と呼ばれていましたが、「頼朝どの」にしました。
北条政子も、本人は政子と名乗っていないみたいですが、名がないと書けませんので「政子」としました。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!頼朝の未来を泳ぎ切った女、北条政子の真実
男たちが石橋山で討たれていく中、
北条政子は、ただ静かに泳いでいた。
目指すのは、夫・頼朝の背を守る勝ち筋。
伊豆にて目代・山木兼隆が政子を差し出せと命じたとき、
政子は自らそれに従うフリをし、囮となって山木を討たせる策を選ぶ。
彼女は女でありながら、政略の先頭にいた。
乳児を抱えたまま、敵の目前へと進み、戦機を引き寄せる。
そして敗戦のなか、なお未来を読む頼朝の策。
それを政子は、泳ぎながら見抜いていた。
「見れば、まるで鶴の飛び立つような」
真鶴の岬を見上げるその目線は、
まさに鳥瞰する戦略の目。
これは、「頼朝の妻」という枠には収まりきらない、
知と胆力を備えた北条政子の、もう…続きを読む - ★★★ Excellent!!!自由奔放に見えて慧眼に優れたその女性の名は、北条政子
かの有名な北条政子といえば、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
源頼朝の妻。嫉妬深い女。尼将軍。稀代の悪女……などなど。
歴史にあまり明るくない方でも、そういった印象が先に出てくる女性かもしれません。
この作品は、源頼朝が挙兵する前後を描いた短編です。
伊豆を牛耳る山木兼隆の討伐から始まり、石橋山の戦いと、描かれているのは約五千字の短いストーリーなのですが、短編とは思えないほどに読み応えのある作品です。
登場する主な人物は、北条政子とその弟の義時、そして源頼朝。
会話にしてもそう長くはないのですが、交わされる会話からそれぞれの関係性が密に伝わるのは、作者である四谷軒様の筆力ならで…続きを読む