優しさと切なさが滲んだ、夏のお話です。
- ★★★ Excellent!!!
死者を運ぶ夏の駅員と、かつての妹である小鈴の再会を描いた、幻想的な作品でした。忘却という残酷なルールがありながらも、魂に刻まれた懐かしさが二人を繋ぎ止めてくれているところに、何と言えばいいのか、すごくじんわりと温かくなりました。
色彩表現も美しく、短編のアニメーション映画を観ているような情景が浮かびました。
悲しい別れではありますが、「次は一緒に彼岸を越える」という100年後の約束が、物語に前向きな救いを与えてくれていて、「早く来ちゃダメだからな」という言葉に、妹の現世での幸せを願う兄の深い優しさが滲み出ていて素敵だなと思いました。
非常に読みやすく、読後感の爽やかな素敵な物語でした。
ぜひ読んでみてください。