とある悪党が、女戦士によって倒されそうになり、二度と悪事は働かないと言って命乞いをする。女戦士に同行していた善良な僧侶は悪党の言葉を信じ、それを証明できるかと悪党に問う……。人を信用するということは、「善い」ことのように思われる。人の命を救うということは、これもまた「善い」ことのように思われる。ならば、僧侶は本当に善良なのか。私には、どうもそのようには思われないのだが、あなたもぜひ読んで考えてほしい。
盗賊は、命乞いする。自らを討ち取りにきた強力な討伐者たちを返り討つことができないからだ。多数の者を殺めた極悪人の命乞いなど聞き入れないという戦士。しかし討伐者の中にいた僧侶は、盗賊の改心を証だてる機会を与えようという。本作は盗賊が自らの改心を証明しなければならなくなった状況の話である。この物語を読む者は〝狂信者の奇態な行いに関わってしまった者は堪ったものではない〟そう思うことになるだろう。本作は優れた短編である。御一読をお勧めする。ただしかし。嗜虐的な想像が苦手な方は────確りと、注意されたし。
正義とは、慈悲ではありません。慈悲は、正義とは限りません。 女戦士と僧侶の冒険者チームでしょうか。情け容赦のない女戦士が「慈悲深い」人で、善良な僧侶が「無慈悲」な人。 ちょっと皮肉が利いている、読み甲斐のある短編です。
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