薬屋りんのシリーズなど、本格的なホラーの傑作を多数カクヨムに放出している遠部さんの渾身の?ホラーコメディ。
主人公がとあるビジネスホテルに泊まった時の話である。
比較的新しく“当たり”だと思ったホテルの202号室。部屋も小綺麗で、クローゼットの中の消臭スプレーをはじめアメニティは完備されていた。
残念なのはシャワーの水圧が低かったことと、ホテル全体が薄暗いこと。
シャワーから出ると、おかしな状況が。
この後主人公と“幽霊”とのバトルが繰り広げられ、読者はきっと呆気にとられる。えっ、怖くないの?逃げなくていいの?
幽霊のキャラもまたその可笑しさを増幅させて楽しく読ませる。ここら辺のキャラ作りはさすがという他ない。
最後にもう一回オチが待っていて、更に笑いを誘う。
夜に読んでも大丈夫な極上のホラーコメディ。おススメです!
ラスト一行まで読み終えた後、完全に吹き出してしまいました。
随所でとにかく笑えます。このテンション、最高です!
主人公である『俺』は地方のビジネスホテルに宿泊することに。
だがホテル。なんか様子がおかしい。シャワーもちょろちょろとしか出てこないし、物が勝手に動くとか、「いかにも」な現象も。
そしてベッドに入った直後、ついに「発生」する恐るべき現象。
でも何か、何かがおかしい!!
金縛り現象が起こるも、ちょっと体をねじっちゃってる状態になって、それはもう痛いわ痛いわ。霊現象に怖がっている余裕などない状況に!
これ、なんかわかる気がする。変な姿勢が体の筋をおかしくしちゃう時、本当に痛いですよね。
金縛りって言うと、とにかく不気味さいっぱいで、ジトーっと来る感じが定番なんですが、たしかに「姿勢」によってはこういう事態が起こる可能性も。
そこからはもう、ハイテンションなツッコミの連続。読者を笑いの渦へと誘い込みます。
幽霊の反応と、主人公の苛立ち。そして辿り着く結末。……からのラストのツッコミ。
とっても楽しい作品でした。サクッと読めてクククッと笑える、充実した時間が送れます。