17 「個性」の捉え方

「自分を理解してほしい」

「誰も解ってくれない」

と、誰かが言っていた。


 誰かに理解されるには、ある程度の言葉のやり取りが必要だと私は思う。

「自分を理解してもらう」

と同じくらい、

「相手のことを知ること」

も、時には必要じゃないだろうか。

 そして、一気にたくさんの「理解してほしい」自分の情報を流しても、それら全てをすぐ頭に流し入れられるひとは、おそらくそう多くない。


 人の、脳と感情は連動はしても、「同じ」ではない。頭では理解出来ても、心が追いついてこないことなんて、よくある。


 人というのは、どちらかの一方通行でなんでもかんでも伝わるものでもない。

「互いに」なのだ。

自分はこんなひと、相手はこういうひとなのだ、と感じることも時に必要になってくる。

 それは時に、ほんの一瞬のうちに。 

 時に、じっくりと時間をかけて。

 そう、私は思っている。


 もちろん、わかり合えない人も世の中たくさんいるだろう。それは仕方ない部分が大きい。

 だからこそ、出来うる限りの言葉を尽くすことで、自分の価値観と似た人や、自分を解ってくれる人。そして自分とわかり合えるひとを探す。

 なかには、価値観が真逆で在っても共にいられるような、そんな相手だって世にはいるかもしれない。



 私が生まれた環境には、すぐそばに障害児である兄たちがいるから、よく聞いている。

 障がいの特徴も、多くの声は、文字は、よく「個性」と呼び解いている。

 それをどう受け捉えるのか。


 「個性」という強い言葉。

 それを生かすも殺すも、それは自分、或いは環境次第なのだろうと、ふと思ったのだった。

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想い、感じ、伝えること。 月凪あゆむ @tukinagi

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