落下から始まる飛翔――竜と人が挑む雲海冒険譚!!
- ★★★ Excellent!!!
圧倒的に〝空気がある〟物語!!
神話詩の格調から始まり
断崖の追撃、鉱山都市の息遣い
雲海の底の異相へと──
舞台が変わるたびに
温度・匂い・手触りが更新されていく。
説明を台詞と
アクションに埋め込む筆致が巧みで
読み口は軽いのに世界は深い!
主人公の観察→仮説→即応が戦術に結び
操竜シーンは〝体で伝える〟快感が抜群!
可憐さと秘密を同居させたヒロイン
寡黙だが手際で信用を得る相棒役
矜持と笑みの裏に熱を秘めた強敵――
主要人物は立ち姿で性格が伝わる。
特に「縦」──(落下、上昇、潜航)を
使った見せ場が続き
ページをめくる指が止まりません!
硬いパンや指笛、鉱石の属性など
生活ディテールと〝古層の謎〟が
互いを増幅し
伝奇と冒険が気持ちよく結合。
章末の止め方も上手く
続きが自然と欲しくなります。
総じて
王道の冒険譚を現代のリズムで磨いた
胸の高鳴りが正面から帰ってくる一作!
〝落ちるほど、空を知る〟――
その標題に違わぬ高揚があります!!!