概要
理由は、迩千花が三年前の祭祀に失敗し、異能を失ったから。
そればかりではなく、それ以来祭っていた祭神もまた沈黙してしまっていた。
迩千花に次いで強い異能を有していた従妹の真結を旗頭とする分家・見瀬家の台頭を許した事もあり、迩千花は忌わしい役立たずとして扱われてきた。
大事に思うものは従妹により奪われ、愛してもどうせ失うからつらいだけ、全てを諦め生きていた迩千花は、ある日両親から非道な命令を下される。
それを拒否して逃げ出した先、何時も唯一の友と語らっていた彼岸花の庭にて嘆きの叫びをあげた時。
祠に封じられていた大きな力を持つ存在が嘆きに呼応し
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!祟り神と虐げられた少女が結ぶ、曼殊沙華の契り 🌺🖤
『追想曼殊沙華秘抄-遥けき花の庭に結ぶ―』は、異能を失い一族から疎まれてきた少女・迩千花と、祟り神として封じられていた黒き真神・織黒が出会い、互いの孤独と傷を抱きしめ合っていく和風恋愛ファンタジーです 🌸🖤
物語の核を成しているのは、「彼岸花の庭」「祠」「祭祀」「真神」といった象徴的なモチーフが、すべて迩千花の心と響き合っている点です。赤く咲き誇る曼殊沙華は、彼女が背負わされた呪いであると同時に、彼女だけが見つめてきた美しさの象徴でもあります 🌺🌙
そこに現れる織黒は“恐ろしい祟り神”でありながら、迩千花にとっては初めて「自分を肯定してくれる存在」。世界観の濃密さと感情の流れがぴたりと重…続きを読む - ★★★ Excellent!!!咲き誇る彼岸花のごとく
異能を失った主人公の嘆きに呼応し、その存在は現れた。いとこにも両親にも散々な扱いを受けた不憫な彼女の前に現れたのは祟り神――けれど、それは美しく、そして主人公だけを愛してくれる。
時代にあった美しい文章で描かれるのは、愛か執着か、そして救いか。
堕ちてしまったものは最早戻れず、それでも得られるものはあったのだろうか。
咲き誇る彼岸花。彼岸か、悲願か。
この美しき彼岸花咲き誇る物語を、ぜひご一読いただきたい。
彼女の、そして取り巻くものたちの、辿り着く先。その行いによって救われないものがあるとしても、やはりこれは愛と救済と解放の物語であると勝手ながら思うのです。 - ★★★ Excellent!!!甘やかで絢爛たる恋愛草紙
ヒロインは、異能の一族の跡取りとして生まれたけれど、ある事件をきっかけに、人より強かった異能を一切失ってしまいます。
そして、まあ、性根の曲がり切った従姉妹からは虐められ、異能にしか興味がない両親からは、さんざんにあつかわれ、もう、本当に不憫。
そんなどん底のヒロインの前にあらわれたのは、見目麗しく、ヒロインだけを溺愛する祟り神。
とことんヒロインに甘いです!
美しい文章でつづられる、甘々の世界。うっとりです。
物語は、いくつかの謎をはらんでいます。
なぜ、ヒーローは祟り神となったのか。
曼珠沙華の花の精の謎。
ヒロインを守ろうとする兄が仄見せる、目に宿る狂気……。
ヒロインに意地悪…続きを読む