概要
先輩は本当に“サイコパス”なんですか？
私を『モブ子』と呼ぶそよぎ先輩は、美人で頭も切れて人でなし。おまけに学内最強で負け知らず。陰ではサイコパスと恐れられていた。
論理モンスターでもある先輩は、なぜか理屈とは無縁の『占い研究部』に所属する。
放課後、無料で開催する占い相談室は、生徒たちの悩みを一刀両断。
先輩の常識を超えた鋭いアドバイスは、相談者に光を与え、時に嘘を見抜き、アンチを大量生産する。
『サイコパス』は、他者への思いやりが欠如していて、自己中心的で、道徳観念がなくて、恐怖を感じない。
どれも当てはまるけど、先輩は本当にサイコパスなのだろうか？
そんな日常の全てを壊すかのように、一人の少女の死が学園生活に影を落とす。
これは、私とそよぎ先輩の優しくて残酷な日常。
そして別れの物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!サイコパスを解き明かすミステリーです。最後まで読むことをお勧めします。
オカノさんのファンですが、オカノさんのミステリーは初めて読みました。最後まで読むと、オカノさんらしいミステリーでとても良かったです。最後まで読むことをお勧めします。
「なぜ、彼女は人を殺したのか？」というホワイダニットが、このミステリーの主軸ですが、これが「先輩は、なぜサイコパスなのか？」「先輩は本当にサイコパスなのか？」という仕掛けと絡んでいてとても良かったです。ありきたりな結論ではなくて、ちゃんと一捻り、二捻りしてあります。
ちゃんと殺人も起きるのですが、この物語はどちらかというと日常ミステリーの要素が強いです。先輩の占いが日常的な謎を解き明かすのですが、物理的なトリックではなく目には見…続きを読む