高校生が書いたハイクオリティな物語
- ★★★ Excellent!!!
忘れ物屋さん
タイトルに惹かれて読んだ。面白かった。まだ途中だけど。
主人公は、忘れ事はしないが忘れ物が酷い女子高生の桜。
高校の入学式に、鞄を忘れて行った。
慌てて取りに帰る途中、不思議なドアを発見して、吸い込まれるように中に入ると、イケメン店長が店の奥から桜が忘れた鞄を取り出して来た。
店の中には2つの扉があって、右は此岸、左は彼岸と繋がっている。
何の因果かその店でアルバイトする羽目になった桜は、彼岸からやって来るいわゆる死んだ人の忘れ事を解決する手伝いをする。
そこで描かれる人間ドラマがよく考えられていて、話に引き込まれる。
桜の母親、親友の椿、友達の霧島、忘れ物屋の店長など、登場する主要キャラがどれも魅力的で、読んでて楽しくなる。
特筆すべきは、この作品の作者野々宮可憐さんが、高校生という事だ。
高校生でこのクオリティ!筆力、知識、描写技術、どれをとっても私は到底敵わない。星は既に365。
この作品は何らかの賞の受賞に値すると思う。
それくらいハイレベルだし、作者の将来にも期待せざるをを得ない。
心からおススメします。