概要
桜の樹の下には屍体が埋まっている! これは信じていいことなんだよ。
角川文庫『檸檬』所収
(※キャッチコピーは本文抜粋)
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おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!ならば、埋めてしまおう!
薄羽蜉蝣の死骸が、水光をなして、花弁に変化し、心に沁みた。
下に埋まっているのは、其れは其れは、悍ましいほどに、惨い屍体であるのではないか。
美しい結婚式には、裏があるのだね。
美しいものには必ず醜さがつきもので、その醜さが美しいものである。
憂鬱を昇華し、快楽主義とも耽美主義ともつかない呪いのような酒が注がれるのを感ずる。
恐ろしく汚い幸せが其処にある。一時的で、永久的。其れを思い知らせられる。
どうしてくれよう、拭っても拭ききれない冷や汗が、脂汗がまとわりついて離れない。
櫻の樹の下には貴方が埋まっている!
これは信じていいことなんだね。
何故って、こんなにも憎い櫻に、貴方…続きを読む - ★★★ Excellent!!!屍体を埋める
何年かぶりに再読しました。梶井基次郎は一時期ひねもす読みかえし、何百回となく念入りに味わったものでした。
誰かが、日本三大櫻小説として、石川淳のもの、坂口安吾のものと、梶井基次郎の本作をあげてらした。三作とも拝読し、それぞれがそれぞれの美を、特色をみせ、おもしろい。
そのうちで、本作が一番短く、シンプルなつくりにはなっておりますね。
この度、読みかえしてみておもったのは、かかれていない部分について。例えば、屍体について。ウスバカゲロウのみなところ。
構想段階では、ひとや鹿や犬や、あらゆる動物があり、そのさまを描写してゆくつもりであったようですが。実際に見聞したものに絞ったのか、なに…続きを読む