概要
すべてあの炎にくべて、燃やしてしまえ
雪深い大地で、天の民の少年フェンリルは仲間とともに盗賊として生きていた。
寄る辺なき子どもだけの小さな集団。
ときに追われ、寒さと飢えに耐えながら今日をしのぐ──そんな日々を支えるのは、謎の老人カザド。
ある日、地の民の襲撃にあったフェンリルの脳裏にいつかの炎の記憶がよみがえる。
故郷ヴァナヘイムが灰と化した絶望の夜。姉ヘイルの悲鳴――
喪失と憎悪は彼を生かし、同時に焼き続けていた。
やがて一行は雪原の彼方にあるヨトゥンヘイムという集落に辿りつく。
そこは天の民たちが築いた広大な集落で、子どもたちの新たな故郷となりうる場所だった。
だがそこでフェンリルは、カザドの真実を知ることになる――
カザドの正体。仲間との未来。
彼らに忍びよる不穏な地の民の影……
何ひとつ答えはない。
ただ、生
寄る辺なき子どもだけの小さな集団。
ときに追われ、寒さと飢えに耐えながら今日をしのぐ──そんな日々を支えるのは、謎の老人カザド。
ある日、地の民の襲撃にあったフェンリルの脳裏にいつかの炎の記憶がよみがえる。
故郷ヴァナヘイムが灰と化した絶望の夜。姉ヘイルの悲鳴――
喪失と憎悪は彼を生かし、同時に焼き続けていた。
やがて一行は雪原の彼方にあるヨトゥンヘイムという集落に辿りつく。
そこは天の民たちが築いた広大な集落で、子どもたちの新たな故郷となりうる場所だった。
だがそこでフェンリルは、カザドの真実を知ることになる――
カザドの正体。仲間との未来。
彼らに忍びよる不穏な地の民の影……
何ひとつ答えはない。
ただ、生
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!この火の前にひれ伏せ、世界!!!
初めは、北欧のサーガを読むような心地で読み始めたのですが、いつの間にか血が通う人間たちの物語に惹き込まれていました
豊かな語彙から為る正確な描写が、歌に似た心地よいリズムで刻まれていく素晴らしい文体
遠い昔から火の前で、だれかが語り継いできた物語なんじゃないか?
自分も幼いころに聞いたことがあるんじゃないか?
という、不思議な錯覚を覚えます
世界中、どんな神話の登場人物にも試練や絶望が訪れますが、彼らは神や英雄だし、数千年は昔の人だしで、その苦悩は遥か遠くにあります
この作品を読むと、荒れ狂う創世の奔流の中で、もがきながら生きた人間が確かにいたんだなと想像させられます
何よりも一章…続きを読む