大人になり切れない主人公の心理描写が秀逸
- ★★★ Excellent!!!
花屋で働く二十歳の女性のまつりが、親戚の子ども(女子高生)、すみれを預かるところから話が始まる。
物語序盤、オドオドしているすみれが、まつりに作ってもらった卵かけご飯を皮切りに打ち解けていく際の心理変化のグラデーション具合が見事。まつりがスレすぎだろうと懐疑的になったが、まつりがそうなってしまった理由が読み進めるうちにわかってくる。
主人公やヒロインの名前も花にまつわる名前で素敵。
花って別に日常生活になくても構わないものだとおもうけど、あっても困ることは特にない。物語序盤、すみれの立ち位置はこんな感じだったけど、次第にまつりにとって欠かせない存在となる……人の感情の変化の機微を繊細に描写しているこの作品は、作家の端くれである私に影響と感銘を与えました。