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概要
年に一度、十八日歩いて名乗る。返ってくるのは「……だれ?」だけ。
北の町の者は、その男をアンドゥと呼んだ。
本当の名を、町の者に名乗ったことはない。
九年前、男は北の町の賭場の証文を握っていた。
いまは南の町の、看板のない賭場の床に座っている。
冬になると、男は十八日かけて北へ歩く。
夜明けの前に、町の角に立つ。
荷車を押してくる配達員に、本当の名を名乗るために。
「……だれ?」
右の足は、裸足だった。
(全十三話・完結済み)
シリーズの四作目です。一作目は『8センチメートル』。
本当の名を、町の者に名乗ったことはない。
九年前、男は北の町の賭場の証文を握っていた。
いまは南の町の、看板のない賭場の床に座っている。
冬になると、男は十八日かけて北へ歩く。
夜明けの前に、町の角に立つ。
荷車を押してくる配達員に、本当の名を名乗るために。
「……だれ?」
右の足は、裸足だった。
(全十三話・完結済み)
シリーズの四作目です。一作目は『8センチメートル』。
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