概要
家族総出で妹の新居を選んでますけど、結婚するのは私ですよね?
新居を選ぶ日、みんなが見ていたのは双子の妹、美緒だった。
不動産会社のテーブルには、新築マンションの資料が何冊も並んでいた。婚約者の佐伯怜司はその中から一冊を抜き取り、美緒のほうへ向ける。
「榊野駅のこの物件、どう? 会社から近いし、帰りが遅くなった日はそのまま泊まりに来られるだろ」
兄の拓真は別の間取り図を指さした。
「だったら花宮町のほうがいいんじゃない? 俺んちからも近いし。美緒が何か食べたいって言ったら、持っていけるしさ」
両親もすぐに賛成した。美緒が泊まる部屋を一つ空けておき、合鍵まで渡そうという話にまでなった。
ひと通り聞いてから口を挟んだ。
「でも、花宮町から冬木台の研究所まで、往復で二時間以上かかるよ」
一瞬だけ、テー
不動産会社のテーブルには、新築マンションの資料が何冊も並んでいた。婚約者の佐伯怜司はその中から一冊を抜き取り、美緒のほうへ向ける。
「榊野駅のこの物件、どう? 会社から近いし、帰りが遅くなった日はそのまま泊まりに来られるだろ」
兄の拓真は別の間取り図を指さした。
「だったら花宮町のほうがいいんじゃない? 俺んちからも近いし。美緒が何か食べたいって言ったら、持っていけるしさ」
両親もすぐに賛成した。美緒が泊まる部屋を一つ空けておき、合鍵まで渡そうという話にまでなった。
ひと通り聞いてから口を挟んだ。
「でも、花宮町から冬木台の研究所まで、往復で二時間以上かかるよ」
一瞬だけ、テー
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