概要
恋のキューピッドは、昏睡中。
「私の代わりに、お兄ちゃんを落としてください!」
朝起きたら、頭の中に後輩女子の意識が住みついていた。
成瀬葵、高校一年生。二週間前の事故で、今も病室で眠り続けている。
そして彼女が「幸せになってほしい」と願う大好きな義兄は――私の隣の席に座る、成瀬総司郎だった。
王道ラブコメのノウハウで、私の身体を勝手に動かそうとする葵。
「上目遣い!」「バカって言って!」と騒ぎ立てる声に、私は毎日パニック寸前だ。
だって私、事故の前から成瀬くんのことが好きだったなんて、口が裂けても言えないのに。
……そのくせ葵は、私の気持ちなんて全部お見通しみたいに煽ってくる。
けれど、兄の手に触れた瞬間、脳内の声は小さく震えていた。
――託すなんて言いながら、本当は誰よりも諦めきれていないくせに。
病室で眠る
朝起きたら、頭の中に後輩女子の意識が住みついていた。
成瀬葵、高校一年生。二週間前の事故で、今も病室で眠り続けている。
そして彼女が「幸せになってほしい」と願う大好きな義兄は――私の隣の席に座る、成瀬総司郎だった。
王道ラブコメのノウハウで、私の身体を勝手に動かそうとする葵。
「上目遣い!」「バカって言って!」と騒ぎ立てる声に、私は毎日パニック寸前だ。
だって私、事故の前から成瀬くんのことが好きだったなんて、口が裂けても言えないのに。
……そのくせ葵は、私の気持ちなんて全部お見通しみたいに煽ってくる。
けれど、兄の手に触れた瞬間、脳内の声は小さく震えていた。
――託すなんて言いながら、本当は誰よりも諦めきれていないくせに。
病室で眠る
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