概要
今日は怪獣の日。保護された野生怪獣が保護地区へ運搬される日。
主人公は怪獣運搬用大型トレーラーの運転士である。ある日、檻に収容された怪獣が町を通過するという噂を聞き、沿道で見物していた。しかし現れたトレーラーの檻はひしゃげ、中身は空だった。脱走した怪獣を探す人々の騒ぎも、やがて日常の中へ埋もれていく。
怪獣と人間の恋愛を、主人公の一方的で穏やかな視点から描く短編。「同居」と「怪獣運搬」を重ね合わせながら、他者と共に生きることの不思議さと距離感を描いた物語である。
怪獣と人間の恋愛を、主人公の一方的で穏やかな視点から描く短編。「同居」と「怪獣運搬」を重ね合わせながら、他者と共に生きることの不思議さと距離感を描いた物語である。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「僕」と「怪獣」の物語
終始一貫して「僕」の一人称で語られる短編です。
物語冒頭、巨大怪獣を運搬中のトレーラーがやってきます。
やってきたトレーラーに載っていた頑丈そうな檻は、しかし、ひしゃげて中身は空っぽ。
さて、中に居たはずの怪獣の行方は如何に……。
言ってしまえばそういった話なのですが、静謐で穏やかな「僕」の語り口には引き込まれるものがあります。
部屋でカレーを作ってみたり、彼女との同居を想像してみたりする「僕」。
でも、そんな「僕」を通じて語られる彼女とのやり取りは、どこか胡乱な空気も。
「彼女」が何者なのか、分かるようでいて、よくよく考えるとやっぱり分からなくなったり。
より大きな物語の一部分だけ…続きを読む