概要
ざまあみろ、村が死んでいく。――なのに井戸だけが、美しく湧き上がる
親の顔も名も知らず、路地裏でゴミを漁り生きる物乞いの男。
己を虐げ、見捨ててきた世界と人々への憎悪を抱える彼は、ある日頭を殴られ、乾ききった「枯れ井戸」の底に美しい異界の幻影を見る──。
己を虐げ、見捨ててきた世界と人々への憎悪を抱える彼は、ある日頭を殴られ、乾ききった「枯れ井戸」の底に美しい異界の幻影を見る──。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!人間の本質は井戸の中
自分に優しく接する相手に、優しさを返すことは容易い
しかし、自分を虐げてきた相手に、自分だけが優しくすることは容易ではない
対象となる人間によって、自分の行動も変化する
対象となる人間によって、自分の善悪が変化する
相手を見て、行動を決定する間には、
感情の「損得勘定」が介在する
正しい行動がわかっていたとしても、
正しい行動をとれなことがあるのはそのせいだ
人間の本質とは表面だけではわからない
綺麗に整備された井戸の水が綺麗かどうかはわからないように、
上澄みだけを掬ってみても全体はわからないように、
一番深い、底の底から拾い上げる必要がある
そして拾い上げた後に吟味しなければ…続きを読む