昨夜、家の前で迷い猫に出会った。ツンデレ気質で、じっとこちらを見つめてくるくせに、「何か言いたいことでも?」と声をかけた瞬間、見事にそっぽを向かれた。🐱
それでも、あの射抜くような視線が妙に尾を引いて、不意に短編のアイデアが浮かんだ。
僕の創作の種は、たいてい「夢」か「風」——つまり、形のないものに心を動かされてしまうのだ。
気まぐれな猫に見つめられただけで物語が立ち上がるのだから、創作とはつくづくコスパのいい商売だと思う。
とはいえ、アイデアが降ってくることと、実際に原稿を埋めるのでは、登る山がまるで違う。パソコンに向かっても、言葉はなかなか前に進まない。グラスの中の一杯のコーヒーだけが、黙々と氷を溶かしていく。
あの猫の視線には、どこか「続きを書けよ」と言われているような圧があった。もしかすると、近所に住む数少ない読者が、様子を探りに変身して来たのかもしれない。
この辺りには、小さな怪異が紛れ込んでいても不思議じゃない。都会のど真ん中なのに、あらいぐまの夫婦が夜道を散歩しているのを見たこともある。🦝🦝(ω゚) ビクッ!
とりあえず、また猫に会ったら、今度はこちらから挨拶してみよう。たとえ、しっぽをピクリと動かして無視されるだけでも、それはそれで、また一本書ける気がするから。
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夢を失った大人たちに贈る、優しくて切ない再生の物語。短編小説ですので、ぜひ遊びに来てください。きっと、あなたの心にも、あの夜の路地裏の灯りがそっと灯るはずです。
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