拙作『路面電車に誘われた夢』をしれっと公開いたしましてから、三日ほど経ちました。
皆様方より多くの応援とお星様を頂きまして、心より御礼申し上げます。
クロノヒョウ 様の企画
第72回「2000文字以内でお題に挑戦!」企画
お題 ―路面電車で春を待つ―
https://kakuyomu.jp/user_events/822139844862454005こちらに参加した作品でした。
私はすぐに冗長するので(;'∀')
だら~と書いては削り、書き上げた後も、更に削る。
それでも字数に填まらず、悲鳴を上げて直すという、短編とは難しいですね~
けれど、お題のおかげで楽しく書くことが出来ましたヾ(o´∀`o)ノ♪
以前、仕事の都合で広島市に暮らしていたことがあり、路面電車は日常の足でした。
色々と広島の雰囲気も取り込みたかったのですが……
バサバサと切り落とさねばならず、自分の技量の足りなさも痛感いたしました。
折角ですので、作中に出てくる風景について、私の思い出話とともに広島を紹介します。
・金座街の古本屋
作中、玉枝さんの恋人がぼんやりと一人で歩いていたと、友人が証言しておりました。この友人が立ち寄っていた古本屋さんは実在の老舗なんです。
私も暮らしていた当時は、よく冷やかしに入っては本を漁っていたものです。
この古本屋さんから八丁堀の交差点までは目と鼻の先でして、友人があれ?と見送った直後、彼は玉枝さんの兄にぶん殴られてしまうのですね。
・江波線
作中での乗客は主人公と不思議な少女、まぁ狐なんですけど(笑)しかいない設定でした。が、いやいや。
広島市内を走る路面電車は八路線あります。
江波線は確かに主要線とは言いにくいのですが、それでも利用者数は結構ありますのよ。
通勤帰宅ラッシュに重なると、割と息が詰まるほどの乗車率があった覚えがあります。
広島を走る車両も、低床車両で綺麗な連接車両が増えたみたいです。
でもまだまだ旧式の車両も頑張っているようで、私はこの車体が好きでした。大阪、京都、神戸から譲り受けた車両が、まだ現役で走っているそうです。
広島に詳しい人だと、何故舟入町からの乗車?となりそうな場所で主人公が電車を待っています。
舟入町は平和公園にほど近い町でして、主人公の散策は八丁堀周辺から本通り商店街を通って、平和公園を散策したという裏設定があります。
偽玉枝さんと彼は、このルートの逆を歩いていたということでもあるんです。
・平和公園
作中には出さなかったのですが、やはり触れておきましょうか。
広島での花見で見物客がよく集まる公園です。この時期は華やかで陽気な雰囲気があって、私もよく散歩にいっておりました。
毎年、平和式典が行われるのは、ご存じの方も多いかもしれません。
夜になると、平和イベントで各宗教団体が祈祷していたり、広場では音楽イベントなどもありまして、平和と鎮魂を祈る優しい雰囲気が流れます。
川を流れる灯篭も綺麗ですからね。私もよく眺めていました。
後でゴミになるじゃないかって、ご心配ですか?
ご安心ください。川下でちゃんと回収されていました。
私がさすが広島だなぁと思いましたことは、
この平和式典の日に黒い服で出社しようものならですよ。
すぐに「仕事帰りにお参り行くんか?」と言われたことでしたね。
普段でも、通りがけに足を止めて慰霊碑にお参りする人の姿をよく見かけたものでした。まだ、あの慰霊碑には亡くした家族を思う人がいるんですよね。
あ、しんみりしてしまいましたね。はい、次!
・江波山公園の桜
ここの桜も綺麗なんですよ。
中に樹齢160年を超える桜がありまして、江波山桜と呼ばれています。
桜らしい五枚の花弁の花と八重桜のように多弁の花を一つの枝に咲かせるそうです。
被爆直後、この江波山にあった気象観測所まで爆風が届いてますから、きっと多くの困難を乗り越えたことでしょう。その江波で発見された桜です。
広島で知り合った人達も、この花のように逞しくて前向きな人が多かったですね。打ち解けると情が深くて、上品な人達ばかりでした。
玉枝さんの兄ですが、作中は怒髪天だったものですからね。粗暴な様相ですけど、それだけ情が深いんです。そういうことにして下さい(笑)
だって、妹を待ちぼうけにさせながら、別の人と街ブラしてたら、兄としては気分よくないじゃないですかぁ~
・おしん狐像
江波電停の先に本当にあるそうです(ぇ?)
ごめんなさい。この像については、執筆中にウェブ検索で知りました。
ですけどね?とある居酒屋で、こんな話を聞きました。
――ある年長のご婦人が子供時代に出会った事だそうです。
家の人にお使いを頼まれて、江波に向かうことになりました。何かあってはいけないからと、マッチを持たされて、家を出たんだそうです。
江波の周辺で、同じ年頃の女の子に「遊ぼう」と声を掛けられて、時間に余裕もあったことから、一緒に遊ぼうと応じたそうで。
けれど、近づいた時、急に嫌な顔をしたと思ったら、その女の子は消えていたそうです。
家に帰って、この話をすると「狐に化かされそうになったのかもしれない」と大人達に言われたんだとか。マッチを持って行かされたのは、その為だったそうです。
その女の子はおかっぱ姿で赤い着物を着ていたと話してくれました――
はてさて、これは夢物語か、本当か。真実は私には分かりません。
ただ、おしん狐の像を作ったり、こうした不思議譚が飛び出したりするのですから、地元の人にとっては憎み切れない悪戯者の狐さんってことなのでしょうか。
ここまでお付き合い、ありがとうございました。
AI坊画伯の春霞に消える玉枝さんと元彼の画像で、癒されてくださいませ。