本を閉じた瞬間、部屋の時計がやけに大きくコチコチと鳴っている気がした。
「……あ、なんか出かけたい」
そんな気分になるのは、たぶん読み終えた小説の主人公が、まだ心の中を歩いているせいだろう。
財布とスマホと小さめのノートだけ鞄に入れて、玄関の扉を開ける。外は少し風が強くて、洗濯物がぱたぱた揺れていた。駅までは、なんてことのない道。けれど、本を一冊読み終えた後だと、街路樹の緑まで登場人物みたいに見えてくる。
電車に揺られて数駅先へ。流れる景色をぼんやり見ていると、まるで物語が次の章へと移っていくように思えた。
降りた駅は、特に有名でもなんでもない、見慣れない町。改札を出て、商店街へと向かうと看板がずらりと並んでいた。
「お団子 一本150円」
そんな貼り紙を目にし、思わず立ち止まって買ってみる。もちもちしていて甘塩っぱい醤油味。うん、これも立派な旅の味だ。残った串は、ページに挟む栞に似ている。
あてもなく歩いて、見つけたベンチに腰掛けた。
空を見上げれば、電線にすずめが並び、時折飛び立ってはすぐ戻ってきた。電車の走る音がして、風に混じって金属的な響きが届く。見知らぬ町の午後は、思っていたよりも穏やかで、心地よい。
ノートを開き、ペンを走らせる。さっき読み終えた小説の続きを、なぜか自分で書きたくなった。もちろん、きちんとした物語になるわけではない。ただ、その余韻を自分の言葉でつなぎとめておきたいのだ。
例えば、目の前を駆け抜けていった小学生を。
例えば、商店街の古びたシャッターを。
目次のように、あとがきのように記す。
旅に出よう。
別に遠くじゃなくていい。見知った街の入ったことのない喫茶店でも、ちょっと知らない町のお団子でも、十分。物語を読み終えたその瞬間から、世界はもう次の一行を書き始めているのだから。
だから、本を閉じたら旅に出よう。
今度は自分の物語を書くために。
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うおおおおおお!裏返ったッッ!!!
というわけで、14キロの砂糖水は飲んでいませんが、体調が快復したので、活動を再開していきたいと思います。まずは試運転から。あと、たんまりと山のように積まれている愛すべき未読たちを愛でることから始めましょうか。そうしましょう。ド深夜ですけれど。
でもなんかちょっと前にも同じようなことを書いていた気がする。気がするだけで確認はしません。
所詮は蛇足。蛇足に確認とか校正とか要らないのです。まあ、下手すれば物語書くのと同じくらいの時間をかけているかもしれませんけれどね。ええまあそういう性分なものですから。いやさすがにそれは嘘。
しかし、困ったことに人生という名のPoE2の新シーズンも始まってしまっているじゃありませんか。あと気になるタイトルもいくつかありますし、ライブも行きたいし、雁字搦めです。四方八方から様々な誘惑がわんさか来てます。
いーや、お前がムダに寄って行ってるだけだ。
それは本当にそう。
あと、関係ないですが「ぴえん超えてぱおん」って言葉を生み出した人はマジで今世紀最高の天才だと思います。ノーベル賞受賞したっていい。それが無理なら、せめてマーブルチョコをあげたい。2粒ぐらい。それかドライフルーツ。
うーん。まだちょっとキレが悪いなぁ。もっとこう、パシッと。パシッと無駄な文章をまき散らしたいものです。まあ、今までパシッとしてたかって言うとしてないんですけれどね。
ちなみに上記は体験談ではありません。旅にも出ません。と言うか、クソ暑いのに旅になんか出られるわけがない。冷房の下でぬくぬくと過ごしたいものです。