お久しぶりです。
いつもありがとうございます。
沈んでいましたが、裏で公募の小説を書いていました。
だいぶへろへろになってきました。
へろへろになると、小説書いてるという実感が湧きます。数行整えるためだけに2時間とか3時間とかかけているとき、最高に贅沢な時間を過ごしているなあと、最近感じます。ああ、もうだめだ。
公募が終わったらカクヨムにもまたなにか投下しようと思います。
そのときはよろしくお願いできたら嬉しいです。熊のエッセイも最後までかけてないですし……。
ところで、ChatGPTの5.3instantが使えるようになって、わずか1日ちょっとで5.4Thinkingが使えるようになりましたね。どうなってるんだ。
で、小説を書かせてみました。
結果は、AIの小説もここまできたか。という印象です。
AIの小説を投稿するのもちょっと気が引けるので、(そのうちAIだらけになりそうですが……)この近況ノートに投下しようと思います。
……といいつつ、最近アップしたエッセイの第2話で投稿しました。
以下の小説は、GPT5.4Thinkingが出力したもので、ぼくはなにも手を加えてません。
プロンプトはこんな感じ。
ネットでよくあるタイプの追放ものの小説を書いて。
でも、主人公にはまったく長所がなくて、性格もヤバイ設定にして。
あとで有能だとわかったから戻ってきてくれ、みたいな展開はない。
仲間は主人公の無能っぷりに本当に困ってる。泣いてお願いされるの。
でも主人公以外みんないいやつだから、追放することを心苦しく思ってるの。
本文
『追放された俺、どうせ後で泣いて謝られるんだろと思っていたら、本当に泣かれた。ただし理由は“呪われた剣に俺しか触れられない”からだった』
「ディン。今日で、パーティを抜けてくれ」
その言葉を聞いた瞬間、俺は内心でほくそ笑んだ。
来た。
ついに来た。
追放イベントである。
夕方の酒場。安酒の匂い。西日で赤く染まる卓。
いかにも人生の転機です、みたいな時間帯だ。演出がわかってる。
向かいには、パーティ《灰狼の灯》の面々。
リーダーの剣士アベル。
神官のミレイ。
魔術師のロザ。
斥候のトール。
全員、ひどく重たい顔をしていた。
それを見て、俺は確信する。
ああ、なるほどね。
ここで無能扱いして追い出して、あとで「あいつが必要だった」って泣きついてくる流れだろ?
知ってる知ってる。物語で何回も見た。
今まで雑に扱われてきた地味キャラが、実は最重要人物だったってやつだ。
俺はわざと、少し傷ついたような顔を作った。
ここで余裕を見せるのはまだ早い。復讐は熟成させるものだ。
「……理由を聞いても?」
するとアベルが、苦いものを飲みこむみたいに喉を鳴らした。
「ディン。お前は、その……」
「うんうん」
「戦えない」
「はいはい」
「荷物持ちも雑」
「え?」
「見張り中に寝る」
「それは体質」
「報酬の配分に毎回文句を言う」
「当然の権利だろ」
「依頼主に露骨に媚びるくせに、金払いが悪いとすぐ態度に出る」
「それは相手が悪い」
「仲間が怪我してても、治療薬を“自分のぶんが減る”って理由で渋る」
「高いんだよ、あれ!」
そこで空気が止まった。
ミレイがぎゅっと膝の上で手を握っていた。
トールは視線を逸らし、ロザはもうかばう気もなさそうに俺を見ている。
アベルだけが、まっすぐ言った。
「ディン。俺たちは、お前を何度も許してきた」
「はあ?」
「失敗したことも、怠けたことも、暴言も、全部だ」
「暴言ってほどじゃ」
「ミレイに“回復しかできないくせに食う量だけ一人前”って言った」
「事実だろ」
「ロザに“陰気な女の魔法は湿気てる”って言った」
「だって実際じめっとして」
「トールに“お前みたいなコソ泥顔は夜だけ役に立つな”って言った」
「褒め言葉だろ、斥候なんだから」
「褒めてないんだよ!」
酒場の客がびくっとした。
アベルは怒鳴ったあと、すぐに後悔したみたいに目を閉じた。
こいつはそういうやつだ。いいやつなんだよ。いいやつだから、今まで俺なんかを切れなかった。
正直、そこにつけ込んでいた自覚はある。
でも、だからなんだ。
使えるものは使うだろ。
仲間だの信頼だの、そんな曖昧な単語より、現実のほうがずっと冷たい。先に取ったやつが得をする。それだけだ。
なのにこいつらは、妙に人がいい。
馬鹿みたいに、まっすぐで。
だから、いらつく。
「……で? 結局、俺を無能扱いして追い出すわけか」
わざと低い声で言ってやると、ミレイが泣きそうな顔で首を振った。
「無能だからじゃ、ないの」
「へえ?」
「無能なのは、そうなんだけど……」
「おい」
「一緒にいると、みんながすり減るの」
それは、思ったより少しだけ刺さった。
ロザが静かに言う。
「あなた、何かあるたびに“自分ばっかり損してる”って言うでしょう」
「実際そうだし」
「違うわ。あなたは、誰かが得をしてるのが許せないだけ」
「……」
「勝てないなら腐る。働きたくない。責任は負いたくない。でも、評価されないと怒る。ずっとそれ」
言い返そうとして、言葉が詰まった。
図星だったからじゃない。
ロザの目が、本当に疲れていたからだ。
ああ。
こいつら、ほんとに限界なんだな。
でも、だからって、はいそうですかと追放されてやる義理もない。
俺は椅子にもたれて笑った。
「わかったわかった。どうせそのうち泣いて土下座しに来るんだろ」
「来ないよ!」とトールが思わず言った。
「来るね。こういうの知ってるから。地味キャラを追い出したら後悔するんだよ。お約束なんだ」
「ディン……」とアベルが額を押さえた。
「俺の重要性に気づいて、戻ってきてくれぇぇって泣くんだろ? あー見える見える」
「重要性、ないんだよ」とロザが言った。
「は?」
その一言だけ、妙に乾いていた。
「あなたの代わりはいくらでもいる。むしろ、今までいなかったのが不思議なくらい」
「……」
「でも、もう無理なの。ごめんなさい。ほんとにごめんなさい」
ミレイが頭を下げた。
アベルも、トールも、ロザも続く。
なにそれ。
なんでそんな、こっちが加害者みたいな空気になるんだよ。
追放する側だろ、お前ら。
俺は舌打ちして立ち上がった。
「じゃあ出てくよ。せいぜい後悔しろ」
「……ディン」とアベルが呼ぶ。
「なに」
「退職金、少しだけど用意した」
「少な」
「文句を言うな!」
最後までそれかよ、とトールが頭を抱えた。
こうして俺は追放された。
だが、予想外だったのは、そのあとだ。
半月後。
俺は普通に仕事が見つからず、安宿を転々とし、食い逃げ未遂で店主に殴られ、最終的に橋の下で寝ていた。
つらい。
いや、ここは普通、隠された才能が開花したり、美女に拾われたり、辺境でスローライフ始めたりするだろ。
なんで俺だけ現実の泥を直に食ってるんだ。
この世界、物語の文法を守る気がまるでない。
しかも腹が減った。
寒い。
臭い。
そのときだ。
「ディン……!」
聞き覚えのある声がした。
顔を上げると、アベルたちがいた。
全員、ひどい顔をしていた。服は裂け、泥にまみれ、ミレイなんて泣いたあとみたいに目が赤い。
その姿を見た瞬間、俺の胸に、熱いものが込み上げた。
ほら見ろ。
やっぱり来たじゃないか。
俺の重要性に気づいたんだ。
遅いんだよ、ばーか。
俺はわざとゆっくり立ち上がり、橋脚にもたれた。
「ふん。ようやくわかったか」
「ディン……頼む」
「俺がいないと困るって?」
「困る……!」
「戻ってきてほしいって?」
「戻ってきてくれ……!」
アベルの声は震えていた。
ミレイはぽろぽろ泣いている。
トールも青い顔だ。
ロザですら唇を噛みしめている。
ぞくりとした。
勝った。
完全勝利だ。
俺は内心で笑いながら、あえて冷たく言った。
「で? 何に困ってるんだよ」
「……《墓喰らい》を持っていかれた」
「は?」
意味がわからなかった。
《墓喰らい》。
それは先日の迷宮で回収した、呪われた剣の名前だ。漆黒の刀身に青い筋が走る、不気味な剣。鑑定士が青ざめて「絶対に振るうな」と言っていた代物である。
「持っていかれたって、誰に」
「敵に……じゃない」とロザが絞り出すように言う。
「じゃあ誰だよ」
「……お前だよ」
「俺?」
頭が真っ白になった。
トールが叫ぶ。
「お前、追放された日の荷物にこっそり紛れ込ませてただろ!」
「え?」
「金になりそうだからって!」
「あ」
やった気がする。
いや、だって高く売れそうだったし……。
アベルが両手で顔を覆った。
「なんであんなもの盗むんだ……!」
「盗んでねえよ、戦利品の再分配だろ」
「ちがうんだよ……! あれ、持ち主から生命力を吸う呪具で、しかも一度馴染むと他人が触れないんだ!」
「……へえ」
たしかに、橋の下の寝床に置いてある布包みを思い出した。
なんとなく捨てられなくて持ってたけど、夜になると変な声がするし、触ると冷たいし、最近やたら悪夢を見る。
「鑑定士に見せたの。そしたら、“今あれに一番適応してるのはディンだけだ”って」
「なんで?」
「知らないわよ!」とロザがキレた。
「でも、あなたみたいな……その……」
「クズ?」
「……性質の悪い自己愛と執着と猜疑心が、呪いと噛み合ったんでしょうね」
「分析が的確すぎて傷つくんだが?」
ミレイがついに泣きながら言った。
「お願い、ディン……! その剣を持って、封印の神殿まで来て!」
「なんで俺が」
「もう誰も触れないの! 布で包んでもだめ、箱に入れてもだめ、運んだ人が倒れるの!」
「でもお前は平気なの!」
「唯一、平気なの……!」
アベルが、地面に膝をついた。
「頼む。俺たちだけじゃ、封印地点までたどり着けない。途中で魔物も出る。お前に戦力は期待してない。でも、それでも、お前しか持てないんだ」
「……」
うわ。
最悪。
俺が想像していたのは、戦術の要だとか、実は支援の天才だとか、そういう華のある必要性だった。
なのに現実はなんだ。
呪われたゴミ箱係としての必要性である。
しかも、理由がひどい。
性格の悪さと呪いの相性が良すぎるから。
俺はしばらく黙った。
橋の下を風が抜ける。
アベルたちは本気で追い詰められていた。
ミレイは泣いてる。
トールは悔しそうに拳を握ってる。
ロザは俺を嫌い抜いた目で見ながら、それでもここに来ている。
アベルなんか、もう土下座寸前だ。
そこまでして、俺に頼みに来た。
ほんとに困ってるんだ。
こいつらはいいやつだから、ほんとは来たくもなかっただろうに。
なのに来た。
泣いてまで。
俺はにやりと笑った。
「へえ。つまり、お前ら、俺がいないとダメってこと?」
「その言い方は違う!」とトール。
「違わないだろ」
「ちがうわよ。あなたじゃなくてもよかったの。人格だけ入れ替えられるなら、今すぐそうしたい」とロザ。
「辛辣すぎるだろ」
「でも現実として、あなたしか持てないの」とミレイが言う。
「……」
その言葉が、妙に甘く聞こえた。
ああ、だめだ。
こういう“お前しかいない”って響き、気持ちいい。
たとえ中身が最悪でも。
「条件がある」
俺が言うと、アベルが顔を上げた。
「聞こう」
「報酬を前払い」
「……払う」
「宿は上等なとこ」
「わかった」
「食事は肉つき」
「わかった」
「あと、封印が終わったあとも、しばらく俺を保護しろ」
「それも、わかった」
「ロザは俺に三回はありがとうって言え」
「死ねばいいのに」
「一回目カウントしていい?」
「よくない!」
トールが叫び、ミレイが泣きながら少し笑った。
アベルはゆっくり立ち上がった。
その顔は疲れきっていたが、それでも少しだけ安堵していた。
「……助かる」
「勘違いするなよ」
俺は橋の下の荷物から、布包みの剣を引っぱり出した。
包みの隙間からのぞく刀身は、夜の川みたいに黒かった。握ると、ぞくりと嫌な冷たさが皮膚に沈む。たしかに気味が悪い。だが、持てないほどではない。
アベルたちが、ほっと息を吐く。
その様子を見て、俺はちょっとだけ気分がよくなった。
「別に、お前らのためじゃない」
「知ってる」とロザ。
「俺がいないと困るって事実を、ちょっと味わわせてやるだけだ」
「その必要性、まったく嬉しくないんだけど」とトール。
「でも助かったよ、ディン」とミレイ。
「……ふん」
俺たちは歩き出した。
夕暮れの橋を抜けて、呪いを封じる神殿へ向かって。
最低の性格をした俺と、
そんな俺を心底うんざりしながら、それでも見捨てきれない善人たち。
たぶん、この旅は地獄みたいに気まずい。
でも今この瞬間だけは、少しだけ胸がすいていた。
そう。
望んでいた形じゃない。まるで違う。
栄光でも賞賛でもない。
ただ、呪いにいちばん馴染むろくでなしとして必要とされただけだ。
それでも。
誰かが泣いてまで俺を求めるなら、
少しくらい、いい気分になってしまうじゃないか。