• 現代ファンタジー

「でも、すっごいかわいい子じゃん」 続けて聞こえてきた言葉に、痛みは少しだけ和らいだ。嬉しい、と思ってしまう自分がいた。

早めに到着したおかげで、体育館の「1年3組」という立て札の周りには、まだ玲央以外に三人の女子生徒しかいなかった。軽く会釈をして、少し離れた場所に立つ。すぐに担任らしき先生がやって来て、「出席番号順の席に座っていてくださいね」と案内され、玲央は自分の席に腰掛けた。

「ねえ、水沢君だよね?女の子になったの?すごいかわいいんだけど」

さっそく、近くの席の女子が屈託なく話しかけてきた。

「う、うん。これからよろしくね」

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