「人類の最も古く最も強い感情は恐怖であり、最も古く最も強い恐怖は『未知への恐怖』である」
戦乱の世においても、この根源的な原理は変わらなかっただろう。
特に 天正年間の戦を見ると、文字通り昨日は味方 明日は 敵。
このようなことが当たり前に横行していたのは事実である。
その当たり前を使うこともあるし、裏をかくこともある。
一見、歴史ものと言うと、正義か悪か。戦こそが 花のような印象があるが
この『人鬼』という作品を書くにつれて戦というものの見方が変わってきた。
あくまで戦は 情報の集大成 である。
段取り8分という言葉があるが、まさに戦というのはそれまでの段取りが必要であり、おそらく領主の者の無言の共通認識だったんだろうなと思う。
そう考えると 戦というものは、自分の領地をただ守りたいから、他の勢力に屈するぐらいなら自分から潰した方がいいから、本当に色々な思惑が錯綜しているのだなと、改めて思う。
この考えを根幹に、終盤までを描いていきたい。