僕が雪だるまになったら
君の友達になりたい
君は人間だから
人間の友達がいいかもしれないけれど
君なら分かってくれる
違っていても分かり合えるよ
友達のしるしに手袋をあげるんだ
お気に入りの手袋じゃないけれど
少しでも寒いおもいをしないように
ソリ滑りをしたいな
僕がソリを引っ張って
遠くまで行こう
君を傷つけるトモダチのいないところまで
一緒にいけるといいな
君が疲れたら雪をかき集めて
巨大なかまくらになるよ
かまくらの中はあったかいんだよ
もし石を投げられても
丈夫なかまくらの中にいれば安心だよ
僕が雪だるまになったら
今度こそ見て見ぬフリをしないで
君の味方になりたい
あれ?
どうして僕は外で仰向けになっているんだろう
体中が痛くて動けない
君が泣き出しそうな目で覗き込んでいる
何か言わないといけないのに
言葉がでてこない
たしか…
雪が積もっているのに薄着で外へ出る君を追って
建物を飛び出したんだ
それから
僕は
…
そうだ!
僕は
君を助けたんだ!
僕には
勇気があったんだ!
なんだ
もっと早く気づいていれば
君に寂しいおもいをさせなかったのに
雪だるまになんかならなくても
僕らは友達になれたかもしれない!
空から雪が降って
君の泣き声が聞こえて
ガソリンと鉄の匂いが鼻につく
僕はこのあと
どうなるのかなあ
嫌な予感が頭の中に浮かんできて
なんとか
ごめんなさい
と呟いた
死んだら雪だるまになれるのかな
今になって不安がこみ上げてきた
信じよう
だって僕は
君の友達になりたいから