昨日の4人にロックダンスなんとか踊らせることに成功した。
https://www.seaart.ai/ja/postDetail/d5rc39le878c73fk0n1g4月あたりに更新予定の話のプレビュー↓
──午前十時。
ヴァーレンス東、雲雀(ひばり)アパート前。
二階建ての木造アパートは、朝日を浴びてぼんやりと輪郭を滲ませていた。普通の目には「空き地」に見えるはずだ。だが、蒼依の視界では、建物全体が薄紫の靄に包まれ、時々壁がぴくぴくと脈打っている。
「……神様の所有地、か」
土地は神のもの。人間は借りてるだけ。だから住所は“気”で判別し、郵便も霊感で追う。
「配送先、205号室……あー、二階か」
水だけたくさん入った重いダンボールを抱え、きしむ階段を上る。
──ドアをノック。
「はーい」
顔を出したのは、二十代半ばの男。寝癖が蜂の巣みたいに立ち上がり、目の下に隈がくっきり。
「ももぞんの配送です。水10箱」
「ま、まだ信用できません!」
「へ……!?」
男は突然、蒼依の手首を掴んだ。
「下の階の教祖様に浄化してもらってください! 105号室です! そうしたら受け取ります!」
「……はぁ?」
血の温度が下がるのを、蒼依ははっきりと感じた。
(おい、こちとら正規の巫女だよ? 詐欺師の匂いプンプンじゃないか)
荒い言葉を喉の奥で噛み砕き、彼女はにっこり笑った。
「了解しました。教祖様、ですね」
──105号室。
ドア越しに、線香と蝋燭の匂いがもわもわと漏れてくる。
「失礼しまーす。205号室の人に言われてきたんですけど……」
中に入ると、薄暗い部屋にはビニールシートが張られ、床に描かれたのは謎の円環。中央に立つのは、オレンジ色の法衣をひるがえした小太りの50代位に見える男性──教祖。
「我が名は、偉大なる導き手ヴァル・エル・カーヴ」
「はい、どうも」
「荷物は……おお、呪われておる! 浄化せねば!」
教祖は両手を天に掲げ、ぶんぶんと回転し始めた。
「ちょっと、瓶が眩いってば……」
「サンサンサン! 清め給え、聖なる波動!」
円環の上で、教祖はスピンを繰り返す。度重なる遠心力で、腹の肉がぷるぷると波打つ。
(これ見てると、むしろ胃の内容物が淀りそう)
そう思う天馬蒼依の頭の中では、怪しい教会による犯罪事件簿がグルグル回っていた。
蒼依は携帯魔導端末をそっと取り出し、動画モードに。証拠、だ。
──数分後。
ぐるぐる回った末、教祖はふらつきながら瓶に手を添えた。
「……浄化完了。代金は50000ウサギ」
「は? 配送料は先払いですけど。この注文は代金引換でもないですし……」
「浄化料だ」
「ふーん。待っててくださいね」
蒼依は小さく頷くと、瓶の一つを掲げ、蓋を捻って──
がぶがぶがぶ。
「……あ、美味い。神水ってやつ?」
「な、飲んでしまった! 私の霊力が体に!」
「すみません、喉渇いてまして。……じゃ、あなたの信者に50000ウサギもらってきますね」
「うむ!」
「…………」
205号室。先程の信者の部屋だ
「すみませーん。教祖様から浄化料50000ウサギ(≒円)らしいですー払ってくださいー」
「ええっ、あ、あ、あなたが出まかせ言ってるんじゃなくて!? ごごごご50000……あったかな。ちちちちち、ちょっちょっと部屋の中探してきますね」
その時、指輪が反応した。
実は天馬蒼依は霊力が水鏡冬華に鍛え直されて非常に強くなっており、無意識に抵抗していたが、この一連の流れで抵抗が弱まった。
そして、天馬蒼依は教祖のとこに金を持ってきて話す。がいつもの言葉じゃない。
「I f○○kin' brought money, mother f○○ker(金もってきたぞ、クソ詐欺師)」
「いくらじゃ! てゆーかなんで言語変えとるんじゃ。それ確か……ちたまの英語とかいう言語じゃったのう」
50000ウサギを見せる天馬蒼依。
「全然足りてないじゃないか! 5万程度で聖なる浄化代になると思ってんのか?」
「 mother f○○ker(いい加減にしろよ、この詐欺師野郎、クソ詐欺師)」
天馬蒼依は指輪の魔力で口から出る言語が変わったのをいいことに仕事中でも口の悪さを全開にしてゆく。
教祖は口をぱくぱくさせた。だが理解していない。ヴァーレンス王国とはいえ日本語を使う人たちにmother f○○ker言っても怒らないのだ。意味不明に近いから。放置エンドで荷物水を信者の所にもってゆく天馬蒼依。
そして信者のとこに戻り。信者はのそのそとサイン。蒼依は軽く会釈して退室。