• 異世界ファンタジー
  • エッセイ・ノンフィクション

エウメネス先生おーしえて プレビュー

 絵は天馬蒼依、アン=ローレン、ユーナ=ショーペンハウアー、ガートルード=キャボットの冒険者4人組。ハチャメチャ4人組。
 プレビュー↓



「はあ……」
 エウメネスが諦めたようにため息をついた。
「分かりました。ギリシャ神話の代表的な神々は……」
 彼が説明を始めると、ヌアザの攻撃が一時的に収まった。どうやら、話に興味を持ったようだ。
「まず最高神ゼウス。雷と天空を司る神で、オリュンポス十二神の王です」
「オリュンポス十二神?」
 オリュンピアスが興味深そうに聞いた。
「私の名前と似ているな」
「ああ、実際に関係があります」
 エウメネスが答えた。
「オリュンポスは神々が住む山の名前で、そこに住む十二の主要な神々をオリュンポス十二神と呼びます」
「どんな神がいるんだ?」
 ミハエルが身を乗り出した。ヌアザの攻撃を片手で受け流しながら、まるでお茶でも飲んでいるかのような余裕だ。
「ゼウス、ヘラ、ポセイドン、デメテル、アテナ、アポロン、アルテミス、アフロディテ、ヘパイストス、アレス、ヘルメス、そして……」
 エウメネスが指を折りながら数えていく。
「アテナは知ってる。聖闘士が守ってたからな!」
 ミハエルがそういう。
「……?」
 エウメネスは顔だけで疑問を投げかっける。
「最後の一柱は時代によって変わりますが、ディオニュソスやヘスティアが入ることが多いです」
「ヘスティアも知ってる、紐の化け物って現代でリメイクされてたし」
「紐の化け物……?」
 エウメネスは顔だけじゃなく言葉で疑問を投げかける。
「なるほど」
 ナルメルが感心した。
「十二柱の神々か。我らエジプトでも多くの神がいるが、それに匹敵する規模だな」
「でも性格的には……」
 トトメス3世が苦笑いした。
「ゼウスは相当な女好きだったと聞くが」
「ああ、それは有名ですね」
 エウメネスが頷いた。
「数え切れないほどの浮気をしていました。そのたびに妻のヘラが激怒して……」
「激怒?」
 ヌアザが空中から興味深そうに聞いた。
「どのような激怒だ?」
「えーっと……」
 エウメネスが困った顔をした。
「ゼウスの愛人や、その子供たちに様々な災いを降りかけていました」
「ほほう」
 ヌアザが感心したような声を上げた。
「妻の怒りというものは、神も恐れるのだな」
「そういうことになりますね」
 エウメネスが苦笑いした。
「でも、ヌアザ様はどうなのですか? ケルト神話でも似たような話が……」
「私は違う」
 ヌアザがきっぱりと否定した。
「バイブカハの三女神の夫だが、浮気などしたことはない」
「バイブカハの三女神?」
 フィオラが興味深そうに聞いた。
「どのような方々でいらっしゃるの?」
「戦争と主権を司る三柱の女神だ」
 ヌアザが誇らしげに答えた。
「バズヴ、マハ、そしてモリガン」

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する