• 歴史・時代・伝奇
  • ホラー

『アガルタのイオリ』第88話 マザーグースとナポレオン

今回アンナが
「ボナパルトがくるぞ」
という奇妙な呪文を使います。
これは英国の有名な童謡集マザーグースから拝借した言葉です。

ぼうや ぼうや いたずらぼうや
なくな わめくな しずかにおしよ
いますぐやめぬと
ボナパルトがくるぞ

ぼうや ぼうや やつはでっかい
せいがたかくて いろがくろくて まるでルーアンのせんとうのよう
いたずらするやつ まいにちたべる
あさめしばんめし ほんとだよ
(谷川俊太郎訳 マザーグース1 講談社文庫より)

かなり物騒な歌詞で、解説によるとこれは泣き止まない子どもに対する脅し歌だそうです。
「脅し歌」というジャンルがあるのがすごいです(笑)。
ボナパルトはもちろんナポレオンで、当時の英国の人々が「なに」をもっとも恐れていたか、これでよくわかります。
ボナパルトが英国の政治家クロムウェルになるバージョンもあるそうです。

自分はただ
「ボナパルトがくるぞ」
という言葉がおもしろくて借りたのですが、なかなか歴史的な背景がある童謡でした。

『アガルタのイオリ』第88話 山の中の隠れ家
https://kakuyomu.jp/works/16818622176421206781/episodes/16818792438390818624

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する